ベトナムのコーヒー事情がスゴい
世界中で愛される飲み物「コーヒー」。
その原料となるコーヒー豆の生産は、世界第1位の国がブラジルであることはよく知られています。
ですが、世界第2位がベトナムということはそれほど知られていないようです。
今回はアジアが世界に誇れるコーヒー豆生産国「ベトナム」のコーヒー事情について分かりやすく書いていきます。
コーヒー大国ブラジルに次いで世界第2位のベトナム
ブラジルのコーヒー豆の生産量は世界のコーヒー豆の約30%に達しています。
そのコーヒー大国ブラジルに次いで、世界第2位の生産量と輸出量を誇るのが、ベトナムです。
2012年にはブラジルを上回る輸出量となり、一時は世界一の輸出国となりました。
コーヒー豆にはアラビカ種とロブスタ種というものがありますが、ベトナムではロブスタ種が主に生産されています。
ちなみに、最も多く流通しているのはアラビカ種でブラジルの生産もアラビカ種を主に生産しています。
ロブスタ種の方が高温多湿な地域でも生産ができて、且つ安価なのです。
またロブスタ種はアラビカ種に比べて、天候の影響や、コーヒー豆の木が病気になりにくいというようなメリットもあります。
ベトナムの気候を最大限に生かしたコーヒー豆の生産が、ロブスタ種の世界に誇れる生産量に繋がったのかもしれません。
ベトナムのコーヒー文化
ベトナムは元々中国の統治下に置かれていた国でした。
そして1885年に清とフランスが天津条約を結んだ以降、フランスによる統治が行われました。
ベトナムが独立国家となったのは1946年のことです。
ベトナムにコーヒーが伝わったのはフランスの統治下に置かれていた時代だと言われています。
いずれにせよ、コーヒーが知られる以前は、中国の文化の影響でお茶が飲まれていたようです。
現在では、街中にカフェも多く、お茶とコーヒーの双方が多くのベトナム人から愛される飲み物となっています。
実は深刻な干ばつの影響があった
近年、ベトナムを含むアジアの干ばつによりコーヒー豆の生産量が下がり、それに伴い、価格も高騰しました。
2016年の某新聞社では、「100年に1度の干ばつ」と報じていました。
エルニーニョ現象による当年の干ばつは、生産の30%に影響を及ぼしたとされています。
また、大国ブラジルでも干ばつが起きたせいで、国内のコーヒー豆価格は40%以上も上がったと言われています。
ベトナム流の淹れ方で味や香りを楽しむ
ベトナムのコーヒー文化はロブスタ種を使用し、濃いめに淹れます。
また、抽出方法もドリップ式で抽出しますが、使用するドリッパーはアルミ製のもの使用し、ゆっくりと時間をかけて抽出していきます。
砂糖やミルクではなく、コンデンスミルクを使用することも文化の一環なのです。
ベトナムのコーヒー事情はまだまだ知られていないことが多いようです。
ベトナムのコーヒー文化は、使用する豆や抽出方法、そして飲み方が我々日本人の文化とは少し異なるようです。